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ブドウハゼに関して雑誌の取材を受けました

4月末、プロジェクトりらファクトリーと授業地域デザインの生徒各数名で吉田製蝋所にお邪魔しました。

りらファクトリーでは度々お世話になっている吉田製蝋所。
(吉田製蝋所については、こちらのブログで詳細をご覧いただけます。)

今回訪問したのは「農文協 季刊地域」という全国版の専門雑誌の取材を受けるためでした。
雑誌の中で、ブドウハゼを取り巻く地域の動きを特集してくださるとのことで、授業地域デザインの活動の中でブドウハゼの原木を発見し、原木を天然記念物再指定にしたことや、りらファクトリーでブドウハゼの実から作られるモクロウを使った商品「マルチバームキノミノリ」を開発したことなどをお話ししました。
(葡萄櫨の原木についてはこちらのブログ、マルチバームキノミノリについてはこちらのブログで詳細をご覧いただけます。)

キノミノリを撮影する大西氏

取材をしてくださったのは、カメラマンであり作家・映画監督でもある大西暢夫さん。
大西さんは、ドキュメンタリー映画や自然を題材にした写真集や本(和ろうそくは、つなぐ 等)を作られており、以前吉田製蝋所にも取材でいらっしゃいました。
その時に、りらの活動や地域の方が行っているブドウハゼに関する活動を知っていただき、今回の取材に至りました。

また、今回は初めて長崎の島原にある本多木蝋工業所の本多俊一さんが吉田製蝋所にいらっしゃいました。
本多木蝋工業所は、吉田製蝋所と同じく玉締め圧搾法で木蝋を作っておられます。本多さんはブドウハゼではなく、昭和福櫨(ショウワフクハゼ)の実からロウを作っておられるとのことでしたが、ブドウハゼにも興味を持っておられ、同じ玉締め圧搾の吉田製蝋所に以前から興味をもっておられたそうです。
 大西さんが「和ろうそくはつなぐ」という本を作るにあたって本多さんを取材されていたご縁で、大西さんと一緒に和歌山に来てくださいました。この日は、日本で2件しかない玉締め圧搾で木蝋を作られている方が一堂に会したことになりました!
本多さんにお話をお聞きすると、やはり木蝋の本場九州でもロウをどうやって後世に伝えていくかが課題で、いろいろ試行錯誤されているそうです。
吉田さんと本田さんは初めてお目にかかったそうですが、お互いの製蝋のこだわりについてお話しておられ、共通点や違いなどもあって、聞いていてさらにモクロウやハゼの奥深さを感じられました。

大西さんと本多さんと坂口部長

大西さんをりらにご紹介いただいたのは和歌山県の林業試験場副場長の坂口さん。坂口さんには原木発見のころから長きにわたりりらの活動を支援いただいていて、今回取材のお声をかけていただきました。

たくさんのモクロウ関係者が集う場所にご一緒でき、大変貴重な瞬間と学びをいただき、これからの活動の活力となりました。

なお、取材を受けた雑誌は7月に発売予定です。

以下、参加した生徒の感想です。

今回「葡萄櫨」というテーマで葡萄櫨関係者が海南市にある吉田製蝋所に集まりました。
吉田製蝋所は玉締め圧搾法という昔ながらの方法で葡萄櫨の実から蝋を搾り取っています。
玉締め圧搾法という手間暇がかかる技術で、蝋を作っているということは、この技術を守り続ける職人たちの情熱によって生まれていると感じました。 
また、プロカメラマンの大西さんの出版している本を見て、葡萄櫨に関する現代のあり方や地域との関わり、写真の切り取り方を知ることができました。
今回の会で、和歌山県林業試験場の坂口部長が葡萄櫨に対する想いを語ってくださり、僕たち高校生にとって、とても力強い存在でした。
さらに、今回の会が「つながり」によって実現したことも印象的でした。
人とのつながりがどんなに重要であるかということ、「つながり」がどんなに大きな力があるということを改めて考えることができました。
本多さんがはるばる遠くから和歌山に来てくださったこと、そして、プロカメラマンの大西さんが和蝋燭に密着する写真を撮っていることが印象的でした。
葡萄櫨の今後に、とても興味が湧きました。

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