りらシアターを終えて、りらの舞台とは。
2020年11月21日に「第3回りらシアター」を貴志川にある「かがやきホール」で開催いたしました。今年はコロナの影響で授業開始が6月からでしたが、夏休みを短縮して授業を行い、また秋には全国高等学校総合文化祭への参加も重なり活動時間の確保が大変だったのですが、生徒たちは毎日遅くまで自主的に練習を重ね、制作に取り組み、成果をしっかりと発表することができたと思っています。
「りらシアター」は前期の授業総まとめの発表の機会(学校開放・授業参観)であり、新学期からの上半期で、生徒それぞれの成長度合について、どれくらい伸びたのかを見る大切な機会でもあります。生徒たちは選択した授業のほとんどを発表するので当日までの時間のやりくりに大変忙しく、それぞれ教員や特別講師の先生方の指導のもと「どれだけ真摯に取り組めたか、学んだことをレベルアップ出来たか」を自分自身知ることができ、また指導者たちから評価を受ける厳しくもあり、やりがいのある大きな機会となります。
りらでいう「舞台」は、実は、舞台上で踊ったり歌ったりするだけではありません。美術部門の制作作品も同時に開催しますが、裏方として映像のカメラ撮影、同時収録、現場での配信まで生徒がこなし、舞台の大道具の制作、音響のアシスタント、作品のつなぎのMCや途中に配信する映像、案内チラシなどのリーフレット類も生徒たちが作ります。
当日までは、それらの流れを全員で把握するための「舞台企画」という総合探究の時間があり、舞台監督を決め、それぞれの役割を細かく分担し、当日までのしなければならない内容を全員で確認・把握し、一人一人の動静把握のための一覧表作成から、毎日の練習時間の配分、進捗状況の確認も毎日「朝活動」という朝一番の会議で全員で進めていきます。生徒たちは、今やっておかないといけないこと、自分の役割を、演目だけでなく全ての事項で理解し、それぞれが自分事としてこなしていきます。
それらが集まって、自分の立ち位置がはっきりして、次第に自分がしていることが自分だけでなく他の人の役に立っていることが分かってきます。そして、自分以外の人たちが実は裏でどれだけ動いてくれているかを知り、そのことが無かったら本番当日、自分が舞台に立つことすらできなかったということが分かります。おかげさまですね。そして自分も頑張ったからです。実は、社会が成り立つための仕組みを“りら“では舞台を使って生徒が経験し、理解するのです。生徒たちは、目の前のことに追われているので、そこまで深い意味があることまで考えは及びませんが、「りらの舞台」には、そこに大きな「教育=学び」があるのです。
「舞台」は見ていると華やかで楽しいもの。しかしそこに至るまでは、苦しくて、辛いことが多い。でもこれだけはいえる。「乗り越えたものしか、見えない世界ある。感じるものがある。その世界を生徒たちにみせてやりたい。感じささせてやりたい。友達と励まし合い、乗り越えて、共に創る「りらの舞台」これからも、舞台を通して「生きる底力」を身につける教育を推進していきたいと思っています。
りら創造芸術高等学校HP
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