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オーガニックコスメ製作【⑩奇跡の出会い編】

※オーガニックコスメ製作の前回のブログはこちら

 前回までに書いたように、「カヤの香りのオーガニックコスメを作りたい!」となりましたが、最初に見つけたOEM企業との打ち合わせで、カヤの精油が化粧品リストになく、香料は化粧品に使用出来る精油で代用する。という方法しかない。ということで新たな香料を探しましたが、なかなか満足できる香りが見つからず、どうにかカヤ精油のまま商品化出来ないものかと考えてばかりの日々が続きました。

 そんな時にブドウハゼの原木発見の時からお世話になっている和歌山県林業試験場 特用林産部の坂口部長さんから、あの「 キンチョーの 蚊取り線香 」で有名な会社『大日本除虫菊』の紀州工場の方が協力してくれるかもしれないというお話があり、早速学校にお越し頂きました。
先輩方が参加していたブドウハゼの勉強会のこともご存じで、今行っているプロジェクトのひと通りの説明と、「なんとかカヤの精油でクリームを作って下さる会社はないか」という相談をしたところ、「知り合いに聞いてみます」と言って下さったのです!

「なんで蚊取り線香の会社が?」と思われる方も居るかもしれませんが、大日本除虫菊はその昔、創業者の上山氏がみかんとハゼの農家を営んでいたらしく、その関係で、創業者の方の「この木は絶対に切るな」という言葉が言い伝えられ、今でもそのハゼの木(種類は不明)は現存し、その木の周りに工場が建っているそうです。
そういったハゼの木の縁により、今回協力して下さっています。

 それから約1ヶ月後、大日本除虫菊の方経由で大阪にあるOEM会社(製造委託会社)『大阪エース』さんが”カヤの精油入り”での製造を前向きに検討して下さる。というお返事が私たちの元に届きました!
「この会社さんが無理ならもう諦めるしかない」と話していたので、この時は本当に本当に嬉しかったです…!

作って下さる事が決定した後は、商品化に向けての具体的な話をメールをやり取りし、同時並行でカヤ精油の今年度の蒸留もなんとか成功させ、試作品に必要な原材料を送ったのが2021年12月。
冬休み明けの1月には大阪エースさんから2種類の試作品が届き、その試作品を持って坂口部長さんが和歌山県内で唯一現存するの『吉田製蝋所』さんに足を運びお話したところ、なんと実に77年ぶりに天然技法での白蝋生産を再開して下さるという嬉しい出来事も!

製品の名前は、悩みに悩んだ末、白蝋もカヤ精油も”実”の部分から採れることから”紀の実り”という意味の『キノミノリ』に決定し、パッケージデザインのイラストは、立ち上げメンバーの同期である13期生のO・Uさんにお願いしました。
文字の部分もフォントにうるさい立ち上げメンバー13期生のT・Hさんが厳選し、その中からみんなで選んだものです(笑)

販売が決まった「キノミノリ」撮影:特別講師 堀田賢治先生

そんなこんなで約2年間の試練と、奇跡のような出会いの数々、沢山の大人の方のご協力の元、3年生にとっては卒業ギリギリにはなりますが、なんとか1つの大きな目標であった”商品化”を達成する事ができました!

 最後に伝えておきたいのは、今回の商品化はあくまで「こんな物も出来るんだよ」という、高校生から地域の方への一提案に過ぎないという事です。
この商品化をきっかけに、地域の方たちが榧(かや)やブドウハゼなど地域に眠っている宝(特産物)の価値に気づき、活用し、紀美野町の地域産業として盛り上げていってもらえる事を私たちは願っています。
その産業のお手伝いを、後輩のりら生が引き継いでくれると信じています。

このプロジェクトを通して沢山の学びや経験を得る事が出来ました。
また奇跡のような縁の数々や人の温かさ、嬉しさや悔しさ、楽しいのと同時に仕事や産業の難しさも少しは肌で感じる事が出来ました。
協力して下さった全ての方に感謝します。ありがとうございました!

ここまでが、この『マルチバーム キノミノリ』が出来るまでのお話です。
長い文章を最後まで見てくださった皆様、本当にありがとうございます!!!

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