地域デザイン特別校外授業「林業に触れる」
公開日:
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最終更新日:2017/02/02
地域デザイン授業記録簿, 特別授業
2016年3月1日、和歌山県の最高峰、護摩壇山を源流にする日高川。
その中流域にある日高川町で、林業を営む有限会社原見林業様と女性林研部会様のご協力で林業に関するフィールドワークを行いました。
最初に山に入って教えてくださったのは、「間伐」でした。
なぜ間伐が重要なのかや、木を切る方法もたくさんの種類があることを学びました。
「間伐」「主伐」そして主伐のなかでも「皆伐」や「択伐」があり、時期や場所に応じて使い分けているそうです。
また、この「時期」の単位には、当然のように10年や50年といった、通常の会社や学校では使わない単位が出てくることにも驚きました。
木材伐採=自然破壊 という地理などで学ぶ社会問題とはちがう、自然を管理するという大きな仕事に感動しました。
「木を切ってもらおう」と言ってくださったので険しい作業道を上がり、作業現場まで向かいます。
木を正確な方向に倒すため受け口を作り、最後に切り倒します。
このくらいの太さで25年くらい経っている木だそうです。自分より年上の木が倒れる音はすごい迫力でした。
続いては、関係者以外入ることが出来ない林道を進み、伐採作業が行われている現場に行きました。
タワーヤーダと言われるクレーンを使い、林道が無い場所から木を運び込みます。
操作はシンプルですが冬の作業なので、この操作はとても過酷な作業だそうです。
最新機械プロセッサーなども見せていただきました。
最後に見せていただいたのは、林道の作り方でした。
大きな機材や木材を運ぶために絶対に必要な技術です。
原見林業様は、特に「四万十方式」という四国で開発された技術を使い、時に1日で100メートルの林道を1人でつくることもあるそうです。
しかも、自然にある材料をそのまま有効利用するため、自然に対する負荷も従来方式よりかなり少ないとのことでした。
本校立地地区の紀美野町は、森林が9,621ha(総面積の約75%)です。
林業を考えることで地域をデザインする新しいツールを知ることが出来ました。
お世話になった皆様、本当に貴重な機会をありがとうございました。
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