*

平成最後の真国御田春鍬規式 奉納

公開日: : 行事, 課外活動

2019年2月11日建国記念の日は、高野山文化圏の一部で「御田の日」と呼ばれています。

旧暦の正月付近のこの日に、和歌山県が誇る民俗芸能「御田」が各地で開催されるためです。

 

同日開催の県の重要無形文化財「久野原の御田」は、継承が困難になり途絶えることになっています。

昨年は、国の重要無形文化財「杉野原の御田」も継承が止まりました。

 

りら創造芸術高等学校の立地する紀美野町真国地区にも、「真国御田春鍬規式」という御田が残り、りら生が保存活動を行っています。

この御田などの伝統芸能は世界最古ともいわれる能楽の起源の一つとも云われ、稲作を行う古来の人々の生活が物語りと音でつづられた内容になっています。

その言葉は難解で、現在の私たちには十分な理解が出来ませんが、芸術高校としてその保護に強い使命感を感じて継承を続けています。

 

戦前までは地域(真国7地区)で継承されてきましたが、戦争で一旦途絶え、その後の都市化、少子高齢化等によって継承されなくなっていました。

平成になってからは、真国小学校の生徒発表会の中で演じられたり、世界リゾート博などで演じられましたが、真国小学校の休校とともに途絶えていました。

 

りら創造芸術高等学校では、前身のりら創造芸術高等専修学校の1期卒業生の卒業研究として復活され、今年で10回目の奉納となりました。

 

御田とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

全国で「田遊び」「お田植え祭り」などとして残る民俗芸能の一種で、

室町時代から500年以上継承され続けていると云われ、

その様子は高校日本史Bの教科書にも掲載されるほど、重要な日本の文化遺産でもあります。

 

この御田、当地では神仏の前で農作業を芸能として演じ、豊作を約束してもらう。

いわゆる予祝儀礼でもあります。

昔から、豊作祈願や子孫繁栄、地域の繋がりの重要なコミュニティーとして継承されてきました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

御田の奉納は、宮司様による御神事から始まります。

IMG_1256_1

主役の生徒2人が若婿(:福太郎)と、舅(:花賀之丞)にふんして稲作の「種まき」「苗代づくり」「田植え」「稲刈り」「倉入れ」の場面を演じます。

IMG_1392

下の写真は肥えを撒く場面です。今の高校生には伝わりにくいですが、高級肥料=人糞だったため、

昔は会場が沸く場面でもありました。

IMG_1318

早乙女も登場して、唄にあわせて稲刈りの場面を演じます。

 

IMG_1378_1

奉納終了後に、御田をオマージュして創作した「真国神楽」の披露がありました。

IMG_1473

生活や生業から生まれた文化が、創作活動の種となりその中で学ぶことが出来ることは、

とても幸せなことだと感じた10回目の奉納になりました。

 

りら創造芸術高等学校HP

りら創造芸術高等学校(平成28年4月開校)WEBサイト

りら創造芸術高等学校HP

関連記事

りらフェスティバルまで、あと9日!

みなさんこんにちはー!3年生のI.Rです。 今年度最初のイベント、ほたるナイトを終えて早1ヶ月

記事を読む

2/28(土) 後期総合授業発表会告知!

皆さんこんにちは!この寒い季節いかがお過ごしでしょうか? そんな冬の終わり、2月28日(土)に

記事を読む

no image

TAPフェス

2009年12月12日 大阪市内の堀江にある、子ども文化センターで、 タップ特別講師の高橋先生も指導

記事を読む

no image

第7回 入学式

4月7日日曜日、第7回入学式が挙行されました。 式典では入学生一人ひとりが抱負を語り、新しい学校生活

記事を読む

no image

一年生ミーティングの様子

「ほたるないと」に向けてのミーティングを進めてる、 一年生の様子です。 皆の意見はバラバラで、 自分

記事を読む

no image

生徒総合発表会の御案内

第5回生徒総合発表会を2012年2月26日日曜日14時から開催します。 総合発表は、年度末に開催され

記事を読む

映像表現&地域デザイン コラボ校外実習 in世界遺産高野山&心斎橋

現役カメラマンと映像作家の特別講師が直接指導する選択授業「映像表現」と、 地域に眠る文

記事を読む

no image

映画『0(ゼロ)からの風』和歌山上映会

2007年8月18日(土)に、 和歌山県下多くの教育委員会に後援を頂いて、 映画『0(ゼロ)からの風

記事を読む

no image

生徒総合発表会2011

 平成23年年2月27日本校の体育館にて生徒総合発表会2011が開催されました。 来場した300人

記事を読む

6月30日りらフェスティバル開催

2024年6月30日(日)に今年度最初のイベント・りらフェスティバルを開催します。今年の会場は紀美

記事を読む

りら創造芸術高等学校HP

りら創造芸術高等学校(平成28年4月開校)WEBサイト

りら創造芸術高等学校HP

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

りら創造芸術高等学校HP

りら創造芸術高等学校(平成28年4月開校)WEBサイト

りら創造芸術高等学校HP
マルチバーム キノミノリがふるさと納税返礼品になりました!

紀美野町に原木がある葡萄櫨(ぶどうはぜ)産業の発展を考え商品

【りらファクトリー】大阪・関西万博で発表

5月15日、16日の二日間、EXPO2025大阪関西万博会場内の関西

ブドウハゼ紹介動画、英語版完成

ブドウハゼ紹介動画の英語バージョンが完成しました! 2年前から

no image
吉田製蝋所見学報告

2月末、海南市にある吉田製蝋所に見学に伺いました。吉田製蝋所は和歌山

「わかやまふぃん」をりら地救DAYにて販売!

りらのまふぃんの新作「わかやまふぃん」を開発しました!

→もっと見る

PAGE TOP ↑