2012年1月29日 真国御田 奉納
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課外活動
2012年1月29日 真国御田(正式名称:真国御田春鍬規式)を
真国丹生神社に奉納しました。
この芸能は、地域に600年以上前から伝承されているもので
過疎、高齢化の波によって近年伝承が途絶えていました。
地域の方々からの熱いご要望で、1期生が卒業研究として伝承を復活
させてから今年で3年目になります。
今年は、1年生の頃から真国御田に出演を続けている生徒の1人が
1年間をかけて地域への聞き取り調査や、研究機関からの資料提供など
真国御田に関する研究を続けてきました。
その過程の中で、現在私達に伝わっている台本や所作は
近年、簡素化されたものであることが分かってきました。
それが判明するきっかけとなったのは、県教育委員会が保存していた
テープの発見でした。
特に、歌として伝承されてきた部分はカットされている部分が多く見られました。
今回の奉納では、失われたそれらの歌も復活させました。
また、地域の小学生たちも早乙女やお囃子として参加してくれました。
生徒感想文
昨日の御田の舞は、私にとって最後の(少なくとも、外部で見せるという意味では)御田でした。
2年前から継承活動に関わってきて、本当に楽しかったです。
特に今回は、真国御田含めて和歌山県内5つの御田(久野原・杉野原・天野・花園)がつながることができました。花園の御田の保存会長さんは当日はいらっしゃっていなかったけれども、丁寧なお手紙を送ってきてくださいました。
今まで、自分がやっている活動に対してこういう形でのレスポンスがあることは、
本当にやりがいにつながってきたと思います。
この一年間、真国御田を地域により近い芸能にという目的をもって動いてきました。
地域の子どもたちにも参加してもらえたこと、村のみなさんに何度も聞き取りをした中で完成させたものであること。
目的は達することができたと思います。
演じていいのは男の子だけ、という中で認めてもらえたことも、達成感につながりました。
演じている中でミスもあり、また急な変更から戸惑ったシーンもありましたが、たくさんの方から、
「よかったよ」という言葉をもらえてほっとしました。
こうして地域に一歩出たとき、真国の村の方や宮司さん方から評価であったり、
ありがとうという言葉だったり・・
そんな言葉をたくさんもらえた今回の奉納は、私の中で本当に大きいものになりました。
このような神事とくくられるものは、もとから(人の目から見た)華やかさを必要としない面があります。
密接に関わっていた「人の生活」からリンクが切れた現在ではなおさらです。
こんなことを書くのは違うかもしれないけれど、りらの中でいろいろやっている中で、なんで、
と思うこともありました。
でも、みんなに支えがあったから続けてこられたことなので、「演じる」という役目が終わった今は、
どう続けていくか、つなげていくかを考えていこうと思っています。
りら創造芸術高等学校HP
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