モクロウプロジェクト 夏の研修
公開日:
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りら工房, オーガニックコスメプロジェクト
夏休みを利用して、りらファクトリーのメンバーは大阪府摂津市にある化粧品会社「株式会社大阪エース」と京都の伏見にある「中村ローソク」へ研修に行きました。
大阪エースさんは、今年3月に限定販売し完売したキノミノリの製造をしてくださった化粧品製造販売会社です。
中村ローソクさんは、和歌山のブドウハゼで作るモクロウを使って和ロウソクを作っておられる、日本で唯一のロウソク屋さんです。
中村ローソクの和ロウソク職人の田川さんが、本校でブドウハゼの原木に関する調査を開始した2016年に、和歌山のモクロウのすばらしさを教えてくださったことで、今の私たちの活動に繋がっています。
そんなご縁の深い2か所を訪問しました。
最初に、大阪エースさんに行きました。
大阪エースでは、社長の小川様とキノミノリ製造の際に担当してくださった相田様が、化粧品の専門家の立場から見たキノミノリの性質と改善策についての知識や意見をたくさんいただきました。
また、お店も見学させていただき、様々な商品展開や販売に関する知識も得ることができました。
次に、中村ローソクさんに行きました。
中村ローソクでは、和ロウソク職人の田川さんが和ロウソクについてや和歌山のブドウハゼから作られたモクロウの良質さ、平成元年の長崎雲仙普賢岳噴火以降に日本のモクロウが減り続けていること、モクロウのろうそくの蝋は再利用が可能でサスティナブルであること、良質なブドウハゼは和歌山の土地や環境に根付きやすい性質があること、江戸時代までは和ロウソクを誰もが日常的に使っており、その煤によって木造の建築物や家財が守られていたこと、モクロウを使う日本文化とその衰退など、和ロウソク職人の視点からや京都という日本の伝統文化の中心地からの視点など、様々な視点からのお話を聞かせていただきました。
田川さんのお話を聞いて初めて、今もずっと関わり、使わせていただいている吉田製蝋所で作られたモクロウの素晴らしさや、文化を継承する重要性など、たくさんの発見がありました。
沢山の学びがあり、いろんなことを考えさせられました。
参加生徒の感想(一部抜粋)を掲載します。
↓
この研修で、キノミノリを作るに当たって、手を貸して下さった方々に出会いお話を伺い、良い経験が出来ました。
初めに大阪エースさんの所へ行き、お話をきいたり、大阪エースさんが作られたハンドクリームと、キノミノリのハンドクリームを、使い比べてたり、香りも比べたり、
少しの工夫で幅広く作ることができ、これからの楽しみが増えました。
中村ローソクさんのお話ではハゼは、どんどん知る人が減っているので、これから私たちがハゼの魅力を知ってもらえるように、活動していきたいです。
動画やTVなどでもっと榧とハゼの良さを知ってもらい、育てている人も作っている人も使った人にも喜んでもらえるようになって欲しいと強く感じました。
今回の校外学習はすごく刺激を受けた1日でもあり、すごく勉強できました。今後の課題も目に見えてすごくたのしかったです。頑張ってブドウハゼ産業を盛り上げていきたいと思いました。
(1年生M・K)
まず、大阪エースさんでお話を聞いて、キノミノリの改善点を沢山教えてくださってすごく参考になりました。
次に、中村ローソクではモクロウについてのお話を沢山聞きました。
今ではハゼがなくなってきて、ロウソクの原料もコメヌカ油が主流になっていること。
しかも九州では、結構取れているが和歌山は年々少なくなってきていること。
けれど一番質がいいのは、和歌山で採れたロウで、それを聞いた時はすごく残念だと感じました。
ブドウハゼについてもっと調べて、ハンドクリームの改善策を考えるだけではなく、違う形の商品開発も考えていけたらいいなと思いました。
それから、今私たちはブドウハゼのモクロウについての動画を作っていますが、その動画が出来上がったら発信してもっと沢山の人に知っていただけたらいいなと思いました。
ブドウハゼ産業を続けていくにあたっていろんな人に知ってもらい、いろんな人に興味を持っていただくことから始めるといいのではないかと思いました。
(2年生N・K)
田川さんのお話を聞くことができてハゼへの思いが一層強くなりました。
「ハゼで蝋燭を作りたい」、「和歌山のブドウハゼがいい」という田川さんの想いを絶対にないがしろにしてはいけないなと思いました。゛
「和歌山のハゼで作る蝋はどこよりもいいのにそれを何故和歌山の人が理解していないのか」という言葉に凄く沢山のことを考えさせられました。
聖徳太子も見に来られたような素晴らしい紅葉の木であり、和歌山の産業を支えていたハゼノキをどうして切り落としてしまったのか、何故今廃れてしまったのか。
今の自分たちができることをもっとよく考えてまずは高野山で使ってもらえるようにしたいと思いました。プレゼン資料や動画を作ってお話しに行きたいです。
自分たちよりも100倍以上蝋の知識があって、和歌山のブドウハゼへの思いが強い中村ローソクの皆さんと一緒に、もっと沢山のことを伝えていきたいです。
また、大阪エースさんでお話を聞いて私は、キノミノリの改善点を沢山教えてくださってすごく参考になりました。改善点の案の中で、二種類のハンドクリームを出すという案がすごくいいなと思いました。
本格的に商品展開していくにあたり、ハンドクリームの「種類があった方が売れかたが変わる」という言葉がありましたが、自分自身に置き換えて考えても一つは自分専用でもう一つは家族全員で使う用など分けるとどっちも欲しくなると思いました。
ブドウハゼ産業を続けていくにあたっていろんな人に知ってもらい、いろんな人に興味を持っていただくことから始めるべきなのかなと思いました。
だから、メディアの人に向けてこういう活動してますって宣伝もしたいと思いました。
今回の校外学習はすごく刺激を受けた1日でもあり、すごく勉強できました。今後の課題も目に見えてすごくたのしかったです。
もっと頑張ってブドウハゼ産業を盛り上げていきたいと思いました。
(3年生M・W)
りら創造芸術高等学校HP
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